乙女なロマンティックワールドと着物

EVERGREEN

2012年11月30日 00:00

中原淳一氏をご存知でしょうか?
私は、竹久夢二氏と共に好きな挿絵作家さんです。
絵の世界だけでなく、ファッション・インテリア・雑誌編集など多岐にわたり、またその先駆けとして道を拓かれた方。
魅力的でコケティッシュな乙女のイラストをきっとどこかで目にされているはずです。
長野県信濃美術館でも今年の夏、企画展として「大正ロマン昭和モダン展 竹久夢二・高畠華宵とその時代」を行っていましたが、そちらにも中原淳一氏のグッズが置かれていました。

広尾にある氏の専門店「それいゆ」さんは、小さいけれどもそれはそれは懐かしくて新しい感覚を受ける、胸がキュンキュンしてしまう空間です。
最近は、イラストのモデルたちが着ている様なお洋服も販売されていて、クラシカル好きな私としては心惹かれるものがあります。
ファッションも食もファストが占める世ですが、スローの大切さにも多くの人たちがしっかり発信されていらして、私も見習おうと思います。
情報は速さが優先されますが、でもその中での選択は重要ですよね。
手に余る情報に振り回されていたら、結局は自分がなくなってしまいます。

私の着物好きと着物再燃愛についてはブログでもカミングアウトしていますが、
氏の書かれたお着物に関する書籍を読み、またまた熱が・・・・!
・・・中原淳一きもの読本・・・
お着物も銘仙に惹かれてしまう所があるので、氏が描かれるイラストの雰囲気に通じる所があるのかも知れません。

いつの時代にも通じる大切なことを書かれていらして、いつも読んでいるとファッションだけでない心の芯を厚くしていけることを教わっている気がします。
多くの著書を残していらっしゃるのですが「美しく生きる言葉」は、タイムレスに大事にしたいことが書かれています。
他の書籍を読んでいても感じるのですが、どうしてこんな風に内面の美しさを綺麗な日本語で嫌味なく書けるのでしょう、と。
しかも中原淳一さんは男性。
時代が変わっていも人に伝わる大切なことに、語り部の性別は関係ないということなのでしょう。
自分の現実とギャップがあり過ぎて理想的に思うことがあっても、それは目指す美しいいくつかの内の1つのゴールとして考えています。

次に読みたいと思うのは「中原淳一の幸せな食卓 昭和を彩る料理と歳時記」
お料理本としてでなく、生きる中に必ず必要な食をどう捉えていらっしゃるのか、興味をそそられます。

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